モモタロー 50代 男性

気づいてほしい
2025.01.21

ある日、友人たちとの飲み会でのことでした。その日は、各自がおつまみを持ち寄る会。みんなが各自の自慢のおつまみを披露し合う楽しい時間でした。 参加者の一人に、料理がとても得意な男性の友人がいました。彼は特にケーキ作りが好きで、その日も見事なデコレーションが施されたケーキを持参していました。彼がそのケーキをテーブルに置いた瞬間、別の参加者が何気なく言った一言が場の空気を少し変えました。 「へえ、このケーキ、君の奥さんが作ったの?」 その友人は一瞬驚いた顔をして、それから笑いながら「いや、僕が作ったんだよ。趣味なんだ」と答えました。しかし、その場にいた私たちの何人かは、彼の表情にわずかな戸惑いを感じ取りました。きっと、彼の中で「男がケーキを作るなんて意外」というような固定観念が反射的に向けられたことに気づいたのだと思います。 その後、彼がケーキ作りのこだわりや、どうやってこの見事なデコレーションを仕上げたかを語り始めると、みんなの関心が一気に集まりました。けれども、私はその時ふと考えました。「もし彼が女性だったら、同じ質問がされたのだろうか?」と。 性別による役割や趣味の決めつけは、普段の会話の中に何気なく現れるものだ。その一言には悪意はなかったかもしれないが、受け手に「自分らしさを疑問視された」と感じさせる可能性があったと思う。この経験を通じて、無意識のバイアスが私たちの日常会話にどれほど根深く入り込んでいるかを改めて実感した。

ページの先頭へ